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カラシニコフ

510abe7ajql_sl500_aa240__3世界の人口:66億人
世界中に溢れるカラシニコフ自動小銃(AK47):1億丁。

AK47の世界的なヒットには、幾つか要因がある。

一つは東西冷戦の終結。
ニコラス・ケイジ主演の映画「ロード・オブ・ウォー」でも描かれていたように、東西冷戦の終結によって経済が困窮した東欧諸国は軍部に対する国家予算が削られ、軍人への給与の遅配が続く。
箍の緩んだ軍人は、武器弾薬を手当たりしだい安値で売り払った。

もう一つのルートは、金正日帝国のような不正に武器を輸出する国。
そのような国は売却先を厭わない。

ダイヤモンドや原油で巨万の富を築いた独裁国家は、その利益を国民の為に農地改革やインフラ整備に予算を割かず、武器の購入やテロリスト支援、周辺国や敵対国の反政府ゲリラ支援に充てる。

構造が簡単なカラシニコフ銃は、子供でも1~2週間で解体整備から実際の使用までに至る。
その為、少年兵を多数要する各国の反政府ゲリラには大変重宝される。
こうしてカラシニコフ銃が拡散して行く。

国民生活の安定に関心を示さない国家を『失敗国家』と評している。
失敗国家誕生の裏にも銃が暗躍する。

紛争や内乱の終結後に武装解除に失敗した国や地域は、失敗国家への道を突き進む。

では、銃の無い社会は実現可能なのだろうか?

内戦終結後の紛争地では、対立する勢力(宗派)間には相互不信が根強い。
一方の勢力が完全に武装解除しない限り、もう一方の勢力も武器を手放さないだろう。

より強力な勢力(政府)が治安の維持を約束すれば可能なのか?

警察権力が治安を維持するアメリカ合衆国でも、銃犯罪は後を絶たない。
広大な土地を擁する場合、隣家や警察とも離れており自分の身は自分で守らなければ成らないという論理も存在する。
しかし、銃犯罪の発生率では都市部の方が多いだろう。
銃規制法案が成立する一方で、全米ライフル協会のように銃手放さない人たちもいる。

アメリカの建国の歴史は銃によって築かれた。新大陸の発見から侵略が始まり、南北戦争の内戦を経てきた歴史的背景から失敗国家ではないかとも思える。

日本はどうだ。
銃犯罪の少なかった日本ではあるが、近年はそうでもない。
暴力団同士の抗争以外にも、銃が使われるケースも多発している感じがする。
相手より優位性を保つ為、己の欲望を満たす為に銃把を握る。

結局は誰か一人が銃を持っていれば、それに対抗する手段としてより強力な銃が必要となる。

治安を維持するのは銃ではない。解っているが抜け出す事の出来ないスパイラルのようだ。

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